社会科教員のひとりごと

読んでも何の役にも立ちません。

HUG(避難所 運営 ゲーム)から考える災害時のこと。

先日、勤務校でHUG体験会が開かれた。

地域の行政の方が協力して下さり、本校の生徒会が一緒に実施。

HUGとは災害時に避難所となった学校などで、起きる問題を想定し解決していくシミュレーションのこと。

www.pref.shizuoka.jp

 

例えば、

認知症を持つ夫と、その妻がいたら?

授乳中の母と赤ちゃんがいたら?

 

など、様々な立場の人がカードになっており、避難所のどこを何の目的で使用するかを話し合う。

全然こんなこと考えたことなかったけど、色々な事情がある人と同じ時、場を共有することは想像したことなかった。

 

その場にいた行政の方との話が印象的だった。

・行政の人は各避難にベタ付きできないから、避難所を運営するのは各地域の町会などの人たち。

・ただ町会は高齢化していて、若い人たちを取り込むことは課題。そのために防災などのイベントを開いて、若い世代に関心を持ってもらおうとしている。

・避難所運営のマニュアルがある。けど、実際に誰が運営?町会の方が高齢化していたら、若い世代の力が絶対に必要。ということは、避難所の運営などは他人事にするのではなく、当事者意識が必要。

・やっぱり避難所運営は大変。だから、初めから在宅避難を想定しておいて下さいと言うことは多い。

 

地理の授業なんかでは、

地震が起きたその瞬間、身を守るにはどうする?

は、時間をかけてやるけど、

発災後、どうやって生活する?

までは考えてなかった。ここも大事だよな。避難所なんか、運営側のことまで考えないし。

 

何でもそうだけど、

世の中のことは与えられたものと感じると文句を言える。ただ、自分も当事者だと意識があれば簡単に文句は言えない。

自助 共助 公助 でいう、共助なんだなと思った体験でした。

 

関係の方々には感謝。

 

 

 

 

【本】『大学の先生と学ぶ はじめての地理総合』 佐藤廉也

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やっと読み切れた!

何度、途中まで読み、間が空き、また最初から読み始めを繰り返したか。

 

アフリカなどでのフィールド経験が豊富な著者だからこその話が随所にあって、その内容と地理総合の内容との往還が面白かった。

だから、ただ教科書っぽい内容をつらつらと…ではなくて、著者である佐藤さんだからこそ語れる地理総合って感じがするのが良いのだな。

 

目指すところは、そこなんだなって思う。

私の経験、体験を通した地理の授業ができないとなって思う。だって、教科書を教えるのって誰だってできるわけで、「私が教える地理」だから生徒に届くのだ(と信じたい)。

 

以前、研究授業に参加させてもらったある先生は、自身のヨガ体験を通して(もしかしたら、単なる壮大な余談として)インドの授業をされていた。

その人にしかできない授業だなって思った。逆に、優秀な若者の授業は丁寧に工夫して教科書を噛み砕き教えていて感心する一方で、インドの先生のような、その人と地続きに広がる世界を感じることは無かった。

もちろん、どっちがいいわけじゃない。

でも、この素晴らしき世界を生きていて、授業の後も続くような学びをしてもらいたいなぁ、と。

 

良い本に出会えました。

【本】『前へ!前へ!前へ!』税所篤快

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自分と同世代の著者が大学生の時にバングラでリモート授業を広めた記録。

 

若さゆえの勢いの記録が今の年齢で読むと恥ずかしい〜。でも、それが爽やかで気持ちも良い。

 

バングラに行った際にダッカ大学の学生と交流させてもらった。

彼らは家庭教師をすることも多く、その報酬は彼の国の労働者が得る収入より遥かに高い。つまり、経済力がないと学歴が得にくい社会なのだ。

 

日本もそれに近いことは言えなくもないけど、バングラはあからさま。

もっと言うと人々の意識が、農村にいたらダッカ大学に行けないとか、そもそも選択肢にないとか…。人々の気持ちを変える方が難しいのかも。

そこに風穴を開けたのが著者。有名講師の授業を録画し、農村の子達に提供した。

こう言う本にもっと若い時に出会ったら、全然違う感じ方したんだろうな〜。

 

良い本でした。

 

 

【本】『バウルの歌を探しに』 川内有緒 著

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バングラデシュにJICAの研修で行かせてもらうことになり手に取った本。

 

まず、バングラデシュは文化的な土壌が豊かだってこと。

詩聖タゴールという人は、インドとバングラ両国の国家の詩を書いたとか、アジア人初のノーベル賞を受賞(文学賞 1913年)に代表される。

肥沃な土地から多くの作物がもたらされるように、何も無いところからノーベル文学賞の詩人が生まれそうには無い。

 

バウルというのは吟遊詩人で、修行者、師匠から弟子に口伝えで歌やその思想を伝承している。

 

その存在を追って国連職員を辞めて、バングラへ旅をした川内さんの記録。

 

バウルの中でも ラロン という19世紀の人が聖人とされ数多くの曲を残している。とか、段々とバウルの正体に迫り、奇跡のような出会いが訪れることにワクワクした。

 

なんか聖人って言っても、怪しいわけではなく社会に受け止められている感じ。ラロンの歌はバングラの人々の中で今なお愛されているみたい。

作中に通訳をしている人が「バングラの人たちは哲学ばかりして議論しているから、経済的に豊かにならないんですよ」と言っていた。

 

 

バングラに関わる本はそんなに多くない中で、バングラの人々の精神性を垣間見える…そんないい本でした。

 

 

【本】「裸でも生きる」山口絵里子

カバンなとを製造販売する MOTHER HOUSE 設立の山口さんの本。

 

バングラデシュに行って、現地の温かくのんびりとおもてなしの心を持ったこの国の人たちを大好きになった。

出発前にひとしきりバングラに関係している本を買ったうちの一冊。

今になって読んでみたが、山口さんのへこたれない意志に驚く。それにしても良く泣くな〜笑

何度も諦めて良い場面はあるし、そこで最もな言い訳をして挑戦をやめてもいいじゃんって思うこともあるけも諦めない。もう楽になりなよ〜って読みながら何度思ったことか。

だから、マザーハウスのファンはその商品だけでなく、山口さんのパーソナリティにも惹かれるんだろうな。

 

 

そんなこんなで、最寄りのマザーハウスの店舗に本日行った。数週間前に行った時、スタッフの方とバングラに行って興味を持ったんですと話したら、「うちの店長も夏にバングラに研修行ってたんです」と伺い、会いたいなと思ってた。

今日行ったら念願の店長さんにお会いできた!

バングラの職人のことや、マザーハウスのことなど興味深い話をたくさん教えてもらえた。

なんとありがたい! 

しかも、何も商品を買ってもいないのに…。

(欲しいショルダーバッグがあるから、お金に余裕ができたら必ず買うと心に誓った)

 

授業ではどうしても国際支援って、国連、政府のODA、NGOなどの話が中心になるけど、ビジネスで途上国とつながるっていうのがかっこいいなって思う。

 

バングラ研修から、こうやって自分の世界が広がっていくことが楽しい。

マザーハウスの方は講演もやってくださるということ。ワクワクするな〜。