【本】12冊目『ノーザンライツ』 星野 道夫 著
学校行事で星野道夫さんのスライドショーと朗読を聞ける!となり、慌てて読んだ本。
何より星野さんの真っ直ぐな人柄が文章から滲み出ていて、アラスカの自然美にもちろん圧倒されるんだけど、「星野さんが見たアラスカ」を僕は好きになった。
星野さんとアラスカに暮らす人たちの交わり、動物たちとの邂逅…。厳しい自然の中で磨かれていく星野さんの優しくあたたかい人柄に魅了される。
アラスカが核実験の地になりそうになったが、必死な活動で食い止めた人々。アラスカの自然は観光の対象ではなく、エスキモーの暮らしと共にあるもの。都市に住む僕が環境保全と言ったり、たまにキャンプへ行って自然を感じるのと根本的に違う。
極北の地にもかかわらず、人間は遠い昔から生き続けてきた。
そのことが驚きだし、寒くなるとすぐ風邪をひく自分にとったら、アラスカで暮らすことは夢のまた夢なんだけど、彼の地の人々が連綿と受け継いできた暮らしと文化に、心震える。人間てすごい。
ちなみに朗読をしていただいたのは、磯部弘さん。
コロナで対面というかライブ感に飢えていたのも相まって、朗読にグイグイ引き込まれた。もっと聞いていたいって思うくらい、写真と朗読の世界、まさに想像の旅をしていた。
アラスカ行きたい!