社会科ネタ倉庫

高校教師が地理・世界史での実践をゆる〜〜く更新

『ハートドリブン』

ーー意義こそが人を動かすーー

 

やらされることは疲れるし退屈

 

自ら価値を感じてやると楽しいし、工夫が生まれる。

 

最近だと麹町中の工藤校長のように、

学校全体を貫く、最上位の目的をはっきり示している。

 

その目的に共感している教職員は、チームの一員としての自覚を持って働ける。

 

こう言う経営者向けの本は、教員にも学校現場に置き換えられるって思って読まないと。

 

 

ーー正解がない世界ーー

 

経済成長期の日本は、良い大学入って良い会社入って定年まで働くっていう「正解」があった。

 

生活においても、冷蔵庫買って、次はカラーテレビ、次はエアコン、そして車!

って言うふうに、それまで持っていなかったものを買うこと満足できた。

 

けど、今はどうだい?

TVもエアコンも冷蔵庫だってどの家庭にだってある。

生まれた時から生活に不便も不満もない。

 

そんな「成熟期」に起こるのは、「多様化」

 

生存欲求が満たされると、自己実現へと向かう。

そして、インターネットのお陰で様々な価値観、生き方に触れることができる。

 

昔は…良い大学、会社に入るための攻略法があった。欲しいものも皆んな一緒だった。

 

今は…自己表現のための攻略法はない。欲しいものも皆んな違う。

 

そんな価値観の多様化の時代こそ、「ハートドリブン」

感情に向き合って自分の人生を創り上げるんだ。

 

 

ーーハートドリブンの反対は、インセンティブーー

 

お金や地位のためでなく、自分の成長と楽しみのために働かないか?

 

 

ーーリーダーをしている人の多くは、責任感とプレッシャーを強く感じている。忙しいから感情を切り離して走り続ける。でも、気づけば大切なものを忘れてしまうことになる。そして、僕のように、本来の自分を見失ってしまうことも多々あるーー

 

担任してて、学年の決まりとか校則とかそういうことばかりに目がいっちゃって、

おまけに部活や授業準備で余裕もない。

それはそれで充実して楽しいんだけど、

教員になった根本の

「子どもたちに自信をもって世の中に出てほしい」

ってのを忘れてしまっていた時があった。

 

そんな時こそ、

「自分はなぜ、この仕事をやっているのだろうか? ほんとうに手に入れたいことは何だろうか?」と、一日五分でいいから問いかけよう。

 

ーー観念のモンスター「周りの人に弱いとこを見せてはいけない」、「すべての人の期待に応えようとする」ーー

 

ポジティブに考えようとしても、感情と体も嘘つけない。

 

 

ーーアカツキの素晴らしいところは、こういう内面の話の分かち合いが当たり前のようにできることだーー

 

いい大人が、自分の弱さや辛さを分かち合えるっていう組織ってすてき。

 

ポジティブな感情は表現しやすいけど、ネガティブな感情はつい心の奥に押さえがち。

だけど、そのネガティブな感情を含めて自分なんだから認めて大切に扱わないと。

 

思っちゃったんだから仕方ない

感じちゃったんだから仕方ない

 

それを認めて許すんだ。

 

ーー「親の期待に応えなければならない、」、「すべて前向きに捉えなさい」……これらの言葉は誰かの期待であって、あなたにとっての真実じゃない。ーー

 

 

ーー「周りに合わせないといけない」「本音を言うと人を傷つけてしまう」

 

人と違うことが否定された場合、周りとちがうことはダメなことだと思い込むことがある。自分が他と違う考えや感情を持っていた時に、それを抑圧して、周りに同調してしまう。自分の意見を主張することを避け、周りの意見をとにかく承認してしまう。

また、人に本音を伝えて傷つけてしまったことがある場合も同じようなメンタルモデルを生むことがある。自己表現することが誰かを不幸にすると言う思い込みだ。そのために、自分の思いを表現することが怖くなってしまう。ーー

 

 

ーー苦労や我慢の分だけ何かが得られる。

 

逆に言えば、嫌なことや苦労せずにほしいものは手に入らないと言う観念が生まれるーー

 

こういうのって親が発した何気ない言葉が積み重なってできていく価値観なんだろうなぁ。

 

 

ーーメンタルモデルは無意識の自動反応だ。認識していれば、徐々に意識的に生きられるようになるーー

 

自分の考えのクセ。価値観のクセを知ること。それが悪いことばかりでもないしプラスに働いたことだってある。

だからこそ、「その価値観は絶対ではないんだよ」って自分に話しかけてあげたい。

 

学校でも、「先生の言うことを聞く子はいい子」って価値観があるけど、これも絶対じゃないよ。って子供たちに意識させてあげなきゃいけないんだな。

 

 

ーーORではなくANDーー

 

子供がいるから、やりたいことやれない。

じゃなくて、子供いて楽しいしやりたいことやるしって方に知恵を使えるはず。

 

 

ーー「理解と同意を分ける」ーー

 

ネガティブな感情だって思ってしまうことはある。

例えば「仕事やりたくない」って感情を聞いて理解することは、それに同意することだと思ってないかい?

そして、「やりたくない気持ちを、やりたいに変えよう」と説得する必要があると思ってないかい?

 

だけど、人はお互いの感情や状況がすべて表現されて、理解できれば、双方の間で勝手に最適解を、選び出す。

 

→結局、説得がうまくいっても嫌々やるだけ。

これって、生徒が言ってくる「部活辞めたい」「学校辞めたい」でも同じなんじゃないの?

うわっつらの言葉で説得しても、本当に心には響かない。

生徒に対しては、君が大切なんだよ。って言えるだけの関わりを普段できているかにかかっているよね。

メリットや利益だけでは人は頑張れない。

そこに価値を見出せるような話をできるか?だよなぁ。

 

 

「学校的な当たり前」

を、本当の心で見てみたら?ってのを意識しよう。

本当に子供のためになっていないことが山ほどあると思う。でもラクだから、学校な当たり前をゴリ押ししてしまうこともある。そこに違和感を感じられるかどうか?

 

 

ーー感情を誰かと分かち合うことが必要だ。お互いの分かち合いを通して、自分の感情につながっていくーー

 

ーー「いまどう感じているの?」と聞いてあげたり、「もしかして、こう感じているんじゃない?」って伝えてあげる。これが大きなサポートになるーー

 

自分だけじゃなくて、同僚だって生徒だって、イキイキと学校にいれたら幸せだよね。どう思ってるの?ってとこから、始まる。それは、上部のことじゃなくて本当に思っていることを伝えられる。全員じゃなくたっていい。一人でもいればそれでいい。

 

 

ーーwhyが明確だと人を惹きつけるし、仕事で大変な時もゆるぎのない指針となるーー

 

ーーwhyには正解がない。正解がない問いをチームで考えるプロセスを通して、一人ひとりがこのプロジェクトに関わる理由に向き合うーー

 

ーーモヤモヤを分かち合うーー

言葉にできない、なんか感じる違和感を伝える。そこに、大事なテーマ良いことも悪いことも転がっているのでは。

 

ーーチェックインーー

ーーミーティングの前などに今気になっていることや感じていることを簡単に分かち合うというもの。
一人1分くらいでいい。仕事の中だといろんなことを考えてるから、今この瞬間に集中することはけっこう難しい。
チェックインをすると、自分のことを分かち合って、理解してもらえるから安心してミーティングに臨みやすい。
「昨日の会食で帰りが遅かったから眠い」などと分かち合うと、周りのメンバーは僕の状態が理解できて安心するし、僕も周りに自分の状態を理解されているので、無理なくミーティングに臨むことができる。ーー


ーー無駄・無価値・無邪気な余白な時間を作るーー

ーーリーダーが無理している組織は、メンバーも無理をするーー


先生も同じで、担任が本心を隠して、教師っぽいことしか言わなくて、教師役という役者に徹して人間臭さ出さなかったら生徒は話を聞いてくれない。
リーダーは完璧を求めて自分を犠牲にしない。困ったら生徒に本当の心を打ち明けて、一緒に進んでいけるはず。人間と人間だから、カッコつけても仕方ない。

 

 

ーー感情を鍵に心の扉を開こうーー